エミリーディッキンソン/詩集

花が咲くのは結果である。
たまたま花に出会って、通りすがり眺める者が
こまごまとした部分が果たす役割を思ってみることはまずない。

蝶の形をして子午線に身をさしのべる
輝かしくも、込み入ったくわだててでその仕事はある。

花芽をふくらませ、虫とたたかい、露の分け前をもらい
暑さを和らげ、風から逃れ、入り込む蜜蜂を避けて

偉大な自然をあざむくことなく、この日、それを待つ
花であることは一つの深い責任を果たすことである。

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